| 編集部 |
そんなに種類があるんですか……。 |
| 稲 垣 |
これでも一例なんですよ。 |
| 編集部 |
カタログを見せられても、何を基準に選んでいいか迷いますね。 |
| 稲 垣 |
窓の形や大きさによって、そのスタイルの適不適がありますから、カーテン屋さんや設計者、コーディネイターに相談しながら決めるといいでしょう。 |
| 編集部 |
そして形が決まったら次は生地ですね。 |
| 稲 垣 |
一番気をつけていただきたいのは、色や柄ではありません。まずは、その生地の透け具合なのです。“遮光”という生地以外はある程度光を通しますし、逆に光も漏れます。 |
| 編集部 |
寝室は完全に遮光できたほうがよいと言う方もいれば、逆に朝も真っ暗なのは嫌だという方もいますね。 |
| 稲 垣 |
遮光1級の生地になると、まったくと言えるくらい光は通しませんので、照明をつけない限り真っ暗です。ですから、遮光生地でカフェカーテン等の開け閉めしない固定式のカーテンを作ることはありませんし、固定式ならある程度光は漏れてくれなくては困るわけです。レースカーテンなどは紫外線をカットする生地が使われていたり、ミラーレースという光沢のある加工を施して、外から中を見えにくくしたものもあります。透け具合とは関係ありませんが、“ウォッシャブル”と表示してある生地はご自宅の洗濯機で洗えますし、“防炎”は燃えにくい加工、“防汚”は汚れにくい加工をしています。 |
| 編集部 |
生地ひとつとっても色々考えなきゃなんですね。すべての生地でスタイルカーテンを作れるんですか? |
| 稲 垣 |
基本的には可能ですが、生地によっては「この形にはできません」ということもあります。 |
| 編集部 |
そして、次はいよいよ色、柄ですね。 |
| 稲 垣 |
カーテンは、部屋のかなりの面積を占めます。ほとんどの色は面積が大きくなるに従い、その色は薄く感じるようになります。カーテンの分厚いサンプル帳をめくりつつ決めた生地でも、実際に部屋に掛けてみると思っていたより色の印象が薄いと感じることも多々あります。無地の生地なら、ひとつ色の薄い生地に間違ったのではないかと感じるほどです。 また“混色”といって、ある色とある色が同じ生地の中に混在すると別の色に見えてしまうという現象もあります。例えば黄色の地に赤の花柄なんかが付いてる生地だと、黄色と言うよりはオレンジ色に見えたりします。可能であれば、できるだけ大きな生地サンプルを実際の壁の色になるべく近い背景色で確認することがベストです。個人的な色の好き好きもありますが、僕は自然素材で仕上げた、ざっくりしているけれど上質な空間に、ポイントで赤とか黄色なんかを家具やカーテンで配色するのが好きです。 |
| 編集部 |
多くのメーカーさんが比較的安価なものから高級生地まで、ものすごく多くの種類を販売しているじゃないですか。色や柄を言い出すと、素人にとってはますますどうやって決めたらいいのか悩んでしまいます。稲垣さんだったらどうお薦めしますか? |
| 稲 垣 |
例えば小さなお子さんの子ども部屋なんかは、キャラクター物であろうが、あまりにマンガっぽい生地であろうが、お子さん本人が選んだのであればそれでいいと思います。どっちみち自我が目覚める頃になれば替えたくなりますから。 |
| 編集部 |
身に覚えがあります(笑)。 |
| 稲 垣 |
インテリア構成において、カーテンを主役で考える方はいないと思うのですが、僕がお薦めすると、どうしても無地あるいは無地に近い地模様が多くなります。それは、カーテンという名脇役に色や形で自己主張はしてもらいたいけれど、柄で自己主張はしてもらいたくないから。僕のお手伝いする家に花柄やお姫様の住まいのような柄は似合わないと思っていますので(笑)。 |
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| 追 記 |
カーテンの他に金属製のブラインドやロールスクリーン、最近は木製のブラインドやスダレのようなロールスクリーンもあります。そのすべてをご説明している紙面はないのですが、基本的にはカーテンと同じく、光の透け具合、材料、質感、そして色や柄、その窓からの光をどんな機能で遮るのか通すのか……。そこから考えていただきたいと思います。 カーテンやブラインドを決めるのは家作りでも終盤に差し掛かったあたりでしょう。これから始まる新しい生活をイメージしながら楽しんで選んでくださいね。 |